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恋人になった夜①
シャワーを浴びた直倫 はいつも通りにボクサーパンツだけ穿いて洗面所を出てリビングに入るとどこにも裕也 の姿がなかった。
テレビを消して廊下に出る。するとまだ直倫が入っていないはずの寝室のドアが開いて且つ照明もついていたのでそこへ入って行く。
部屋に入ると、自分のベッドに裕也が仰向けで大の字になって堂々と眠っている。
「何してんの……本当に……。」
直倫は寝室の照明を消して、ベッドに腰掛けてサイドテーブルに置いているランプをつけた。
裕也はその異変に気付いたように目を覚ます。
「んあ?俺寝ちゃった?あー…やべー…この布団天国だから起きれねぇ……。」
「これは聖斎 学園の運動部の寮でも採用されている体に負担をかけないマットレスなんです。」
「へー……ってぅおおぉ⁉︎」
裕也はすぐに飛び起きた。明々としていた部屋は何故か暗くベッドの隣にある卓上ランプだけが付いていて妖しい雰囲気になっていた。
そして、ベッドに腰掛けている家主はパンツ一丁の格好で、暗くても分かるくらいに鍛え上げられた肉体を露わにしている。
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