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可愛いツワブキさん①

 2人はシャワーで汚れた体を洗い流して、智裕が拓海を抱きかかえて湯船に浸かってまったりしていた。 「拓海さんにリードされるって……いいかも。」 「うぅ……恥ずかしいよ……。」 「あと拓海さん、自分のこと僕って言ってたの萌えた。」 「あー!それも言わないでえぇえ!」  拓海は顔を両手で隠した。智裕はその姿をニヤニヤしながら見下ろす。 「いつから俺って言うようになったの?マジな話最近でしょ?」 「……まーちゃんのママがいなくなってから……。」 「本当に最近だった!」 「僕って言うと…どうしてもナメられちゃうから……まーちゃん守る為に頑張ったの……。」  智裕の心臓は切なく掴まれた。拓海を抱き寄せて慰めるように濡れた髪の毛を撫でる。 「じゃあ俺と2人の時は甘えてよ……ね?」 「でも今日は…智裕くんも疲れてるし……ダメだよ…。」 「だーめ、俺が甘えられたいの。俺なんか6コ下にナメられてんだからさ、拓海さんくらいには頼られたいのー。」  智裕がブーっと()ねると、拓海は心が軽くなった。そして遠慮なく、本性を曝け出した。

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