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ツワブキさんの本性⑨
お風呂から上がって、気絶した拓海の身体を拭ってパンツだけ穿かせ、ソファで寝かせた。智裕はグチャグチャになったシーツを洗濯機に入れて、その間にコンビニへ行って食糧を調達した。
コンビニの前のベンチで精根尽き果てた大竹 に遭遇し、あまりにも悲惨な姿だったので栄養剤を恵んであげた。
洗いが終わった洗濯物を干していたら、拓海が目を覚ましたが寝ぼけていたのかまだ甘えんぼモード全開だったため、それからは拓海を抱っこしながら行動していた。
膝の上に拓海を乗せてご飯を食べさせたり、ソファの上で拓海を抱っこしてイチャイチャしたり、昨日の今日で智裕の体力の消費は途轍 もなかった。
「あ、ちょっと便所行ってくる。」
「やだぁ……ぼくも一緒にいく。」
「いや、それは無理だって。」
「むぅ……智裕くんと離れたくないもん。」
「もー…すぐ戻ってくるから、待てるでしょ?拓海さんいい子だもんね?」
「うん……まってる…。」
「可愛い、いい子いい子してあげるね。」
トイレに行くたび、水を飲むたびに拓海をデロデロに甘やかして説得してから行動していた。
そのくせ拓海はあっさりとトイレにいったりしてたが。
(茉莉ちゃんがいつもあんな感じなんだろうなぁ……。大変だな、世の中のお父さんお母さんは。可愛いけどしっかりしてたのは父親だからか…うん、俺は一生拓海さんを甘やかしてやらないとな。可愛かったなぁ…俺の首筋とかずっとクンクンしてて、髪の毛とか輪郭撫でるとマジで猫みたいにゴロゴロして、抱っこ要求の上目遣いとか、何よりも「ぼく」って言うのが……。)
「でへへ……拓海さぁん……。」
「にーちゃん?何かキモいんだけど……漫画貸してね。」
「えー、いいよぉ……ぐふふ……。」
「………きもっ!」
弟に太ももを軽く蹴られて邪険にされたが、智裕は余韻に浸ってそのまま寝落ちた。
もちろん夢の中でも甘えん坊の拓海とでろでろの甘々イチャラブを繰り広げた。
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