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賑やかな食堂①

 四高野球部は食事の時間になり、旧学生寮から歩いて現学生寮の食堂へ移動する。  既に馬橋の部員たちは配膳を始めていた。 「あ、トモちーん!こっち()ぃやー!」  部屋着であろうシャツと半パンに着替えている八良が大きく手を振りながら智裕を呼んだ。  智裕は夕飯を受け取ると、八良のいる席に向かった。 (何これ…丼でマンガ盛りって……俺こんな食ったことねぇよ。)  四高メンバーは少しだけ戸惑うが、金子が堀に声をかけた。 「折角の機会やし食事時間だけは両校の親睦深めましょ、ってウチのエースからの提案や。固まらんようにウチの部員は座っとるんで四高の皆さんも適当に座ってや。」 「ありがとうございます。みんな、馬橋の部員さんと仲良くするんだぞ。」  堀の掛け声は完全に引率の先生だった。  そして1つのテーブルでは増田が馬橋の女子マネージャー達とオ腐会を始めていた。

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