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賑やかな食堂⑤
「もうおうちかえる。」
乳首ドリルの洗礼を受けた智裕は上半身裸のまま床で屍になった。
「トモちん、完璧やん。さすが東の松田やなぁ。」
「いや、絶対カンケーない。」
「ここに転がっとると邪魔や。とりあえず座り。」
中川は軽々と智裕を拾い上げて椅子に座らせた。智裕の出で立ちは今度は真っ白になったボクサーのようだった。
「なぁなぁ、トモちんは高校で彼女とかおるん?」
「………は?」
「俺なー、かなちゅんってめっさ可愛い彼女おるんやで!」
「出た。今度は惚気 地獄や。まっつん、ドンマイやで。」
中川はそそくさとその場を離れた。
八良はスマホを取り出し画像を探し出すと、智裕にそれを見せつける。キラキラと加工された2人の美少女が写っている画像、智裕は一気に目が覚めた。
「何この子たち!めっちゃ可愛い!え、何、八良先輩の彼女どっち⁉︎」
「そっちの右の黒髪ロングがかなちゅんやで。」
「へー…で、左の茶髪の子は彼女の友達とか妹?」
「何ゆーてんの?それは俺とかなちゅんのラブラブ画像や。」
智裕は時間が止まった。そして画像と八良を交互に見比べる。
「はあぁぁぁぁぁぁあぁぁぁぁ⁉︎」
「かなちゅんは馬橋のチアリーダーやっとてな、めっちゃ美人やねん。口説くのに10日もかかってもーたわ。いつもアメ村とかで服買おたりカフェ行ったりしてな、もー最高の彼女やねん。」
「いやいやいやいや!ちょっと何普通に話してんの⁉︎俺頭の中がまだパニックなんですけど⁉︎」
「え、何で?可愛いやろ?」
「いや可愛いけど、可愛いけど!女装癖⁉︎」
智裕が立ち上がってパニックを起こしていると後ろからにこやかな金子がやってきた。
「U-15の時はジャージやら練習着やらでみんな知らんかったもんな。俺も馬橋 来てから知ったもんな、ハチローの女装趣味。」
「金子ぉ、女装やのぉてオトコの娘♡」
「言い方変えても同じことやで、ハチロー。ま、ベッピンさんになるから引かへんけど。」
「金子先輩、俺は逆に可愛すぎて引いてます。」
智裕の思考回路はショート寸前だった。
物理的にも精神的にもお腹いっぱいになり吐きそうになる。
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