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エガワくんの約束②

 一起は通話を終了すると、その人の元へ駆け寄った。 「何で先生がこんなところにいるんですか?」 「え?一起に会いにきたんだけど。」  さも当然のような口調で答えると、裕紀は一起を抱き寄せた。 「ちょ……ここ、外…っ!」 「別に誰もいねーじゃん。」 「誰か来たらどーす……んん…っ!」  反論で顔を上げれば、濃厚な口封じをされてしまった。「誰かに見られたら。」という不安と快楽が入り混じった刺激に一起は翻弄される。  解放されるとトロトロになった熱視線で裕紀を見上げた。 「ばかぁ……。」 「そんな目ぇしてたらその辺でヤッちまうぞ。」 「そんな目って何ですかぁ……俺もう帰んないといけないんですけど。」  一起がキッと睨むと裕紀は笑いながら拘束を解いた。

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