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華麗なるアカマツ家①

 開会式、そして第1日目の試合が行われた。  しかし馬橋学院も、第四高校も、開会式後すぐに球場から引き上げた。両校とも翌日の試合に向けての最終調整をする為だった。  四高野球部がバスに乗り込もうとすると、それを制止する声が聞こえた。 「四高のみなさん、開会式お疲れ様です。」 「あ、聖斎(せいさい)の。」 「兄さん?」 「直能さんだあぁぁぁぁ!」 「松田くん、自重して。」  キラキラオーラが眩しいイケメン、聖斎学園のエース・赤松(あかまつ)直能(ナオタカ)だった。  そしてその後ろには紳士なオジ様とまるで女優のような美しい淑女が立っていた。 「父さん、母さん。」  直倫(ナオミチ)は少々驚いて彼らを見た。  そして他の部員も驚いた、赤松家のキラキラオーラと美しさに。 「ふふ、久し振りね直倫さん。」 「さっきは立派だったぞ、直倫。」  直倫が両親のそばに寄っていくと一族の美しさは更に増す。 「おお……華麗なる赤松一族か。」 「そりゃイケメン2人が生まれるわけだ。」 「おい、松田、俺赤松のお母様ならイケるぞ。」 「桑原(くわはら)先輩、俺も同じこと考えてました。」 「はあぁぁ……これは三次元なの?…大竹くん、とんでもない優良物件ゲットしたわね。」 「いや、あれは赤松くんが大竹くんをゲットしたんだと思うけど。」

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