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激闘の日【2回攻守交代】

『松田智裕、三者凡退で抑えました。これは非常に良い出だしですね。』 『最後の賀村選手への速球は、恐らくスタンバイしていた4番中川選手への威嚇でしょうか。首を何度か振っていたのでそういう意図も感じられますね。』 『先ほどのストレートは150km/hを記録してます。ですが実際バッターにはもっと速く見えているんですか?』 『その通りです。松田投手の球は回転数が平均以上ですので、体感ですと155km/h以上にはなるのかと。』  解説者が繋ぎの話をしている間もカメラはずっと智裕と清田を映していた。  清田は勿論だが智裕の顔は一層険しいものになっていた。  智裕と長いことつるんでいる宮西、高梨、里崎、裕也も足がすくみそうになっていた。 「ね、ねぇ……松田、なんか恐くない?」 「いつものヘタレはどこ行ったんだよ…。」 「聖斎学園の時と比べ物にならないわね……。」 「しかも『西の松田』もすげー殺気みたいなの出てね?」 「殺し合い始まるのかこれ?」  2年5組の全員もビビってしまっていたが、ここぞとばかりにパリピ男の若月(わかつき)が本領を発揮する。 「次、生徒会副会長からじゃーん!応援しちゃおうぜー!せーのっ!」  ほーりっ! パパパンッ   ほーりっ! パパパンッ    周りの空気によって困惑していた2年5組もすぐに応援モードに切り替わった。  

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