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激闘の日【2回裏】①
いけいけ!中川! いけいけ!中川!
打て打て!中川! 打て打て!中川!
慣れているとはいえ、中川にかかる1発への期待は凄まじかった。その声援に四高側も唖然としてしまう。
(中川駿太……とにかく1球目は内角を抉 って意識させて……3球目までは変化球で様子を見るか。)
まず清田は全力のストレートを要求し、中川のすぐそばにミットを構えた。
智裕は頷いて、足をあげて、要求通りに投げた。中川はぶつかりそうになるような速球に半歩後ろに下がってしまった。その球はストライク判定になった。
作戦がハマった清田は、いけると確信し、事前に練った通りの配球で中川を仕留めることにした。
しかし中川はダテに4番ではなかった。鋭いカットボール、緩急のあるチェンジアップ、どちらにも対応してファウルでスタンドインした。
2球とも惜しい場所に捕らえられた清田は予定だったスライダーをやめた。そのサインを見た智裕は一瞬驚くが、すぐに頷いてセットに入った。
シュンちゃん先輩!)
(絶対に抑えてやるからな、
中川駿太!)
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