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激闘の日【4回攻守交代】
『さぁ4回表、第四高校、先頭は3番・崎本。先程は三振に沈んでいます。そしてこの後に控えるのは先程の打席でヒットを打った堀と清田です。』
『馬橋としてはこの崎本を確実に抑えたいところでしょうね。』
四高側のスタンドは崎本へのエールを全力で送っていた。
そんな中で先頭に立って応援している増田のスマホに着信が入った。
相手は野村だった。増田は駆け足でスタンドから室内への階段に入り通話ボタンをタップした。
「野村くん?」
『増田、俺だ。』
声の主は森監督だった。増田は一気にピリッとした。
「森先生、どうしたんですか?」
『この回が終わったら、ベンチ裏で待機をしておいてくれ。学生証、持ってるよな?』
「はい、ありますけど。」
『通してもらえるようにしておく。増田に頼みたいことがある。』
「…は、はい。」
そして森監督からの指示は増田の想像を超えていた。
『馬橋の松田が崩れたら、ウチの松田も崩れる。覚悟しておいて欲しい。』
増田は震える声で「はい。」と返事をした。
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