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激闘の日【エースの務め】③
四高の3人のやり取りを、カーテン越しに聞いてた八良と外薗は顔を見合わせた。
「キョーカ、点滴 あとどんくらいやろ?」
「さぁ…20分はかかるんちゃう?」
「終わってまうやんか……。」
「かも知れんな。」
八良はフラフラと上体を起こし、外薗の腕を掴む。
「エースは、最後まで試合を見届けなアカン……俺らはそう教えられたんや……。」
「……私はど突かれたくないんやけど。」
「今晩寿司食うたらちゃんと休むから、カンニンして。」
八良は左腕の点滴を抜いて、ベッドから降りた。
「甲子園終わったら、なんか奢ってもらわんと割に合わんわ。」
「へへ…スイーツバイキング1回、でどや?」
「交渉成立。」
智裕たちとは反対側へ2人は歩いて行った。
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