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勝利チームの車内①

 馬橋学院のバスに乗り込んで、両校の部員たちは馬橋学院の寮に向かった。  馬橋学院の方は、勝った喜びもあったが今日の激闘の疲れが蔓延しており、県大会決勝の日とは比べ物にならないほど静かだった。 「あー、しんどいわぁ!」  その場にいた全員が驚いた。1番ダメージを受けているはずの八良がいつものようなアホな声をあげたからだった。 「なぁ、勝ったんにお通夜状態はやめへん?もー辛気臭いん嫌やわー。な、シュンちゃん!」 「のわっ⁉︎ちょ、やめーや、疲れとんねん!膝乗んな!」 「へへ、シュンちゃんのデカマラに押し付けたるわー♪」 「お、おま!やめ!アホがあああ!」  中川と向かい合って座った八良は股間を押し付けるように動く。  イラついた中川は八良のコメカミをグリグリと拳骨で攻撃する。 「いだああああ!もーなんでやねん!」 「なんでもクソもあるか!お・り・れぇぇええ!」  疲弊した体力で押しのけることは難しかった。そんな2人には呆れとため息が向けられた。

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