724 / 1000
マツダくんのデブエット作戦(11)
解散して智裕と別れ、水上と和佐は電車に乗って練習場に向かっていた。
「蓮、いいの?」
「何が?」
「日本代表の件、まだ決めてなかったんじゃないの?」
「いいよ。死ぬわけじゃないんだし、また会えるよ。」
「……強がりね。」
「うるせーよ。俺は負けず嫌いなの、これくらいのハンデ背負ったところで負けるつもりねーから。」
水上はつり革を力強く握りしめて、電車が進む反対方向を見つめた。
「おっも!うわー、私絶対こんな男無理ー。つーか敵対視されてる人かわいそー。」
「だからうるせーよババア。」
悪態をつくと、和佐に思いっきり膝裏を攻撃された。
ともだちにシェアしよう!