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マツダくんと戦友⑧
写真撮影、採寸、日程の確認等々、終わった頃には夕方になっていた。
「あっはっはっ!智裕くん!こんなアホやけど仲良ぉしたってや!」
「は、はい。」
智裕と父は品川駅の新幹線の改札前まで、大阪に帰る馬橋学院のメンバーを見送っていた。
パワフルな八良の父に圧倒されながら挨拶を交わした。
「次に会うんは来月末の壮行試合前やな。お前らどっちが先発するんやろうな。」
中川がニヤニヤしながらそう言うと、智裕と八良は目を合わせて笑った。
「絶対負けへんで。」
「俺だって負けません。」
そして互いに拳を突き出して、気合を入れる。
「松田、次に会う時までに体重増やしとけや。しっかり身体出来てへんかったら乳首ドリルやで。」
「畠…お前やっぱ清田の時と態度違いすぎ。」
「せやからキョースケ関係あらへんわ!」
いくら鈍い智裕でも気付いてしまった。
(畠、清田のこと絶対好きだなこれ。)
「よっしゃ、また連絡してやー。」
新幹線の時間が迫った一同は、改札をくぐってホームへと向かった。
全員の背中が見えなくなったところで、智裕と父は在来線の改札に向かって歩き出した。
「親父、オフクロがなんかケーキ買って来いとか言ってなかった?」
「あー、改札の中だっけ?」
「だったか?ちょっと調べようぜ。」
母からの頼みごとを思い出した2人は壁に寄って、智裕がスマホを取り出して目的のものを調べる。
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