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夏休み閑話【入れ替わってる?】⑩
夕飯が本当に宅配寿司になった大竹家は、姉も帰宅して更に大騒ぎになった。
「ははは、お姉様もとてもお綺麗ですね。」
「やだーもー!お姉様だなんてー!ちょっと裕也!なんでこんなイケメンの知り合い紹介してくんなかったのよー!」
「こうやって騒ぐのが目に見えてたからだよバーカ。」
「先輩、お姉様への言葉遣いがはしたないですよ。」
「はぁ⁉︎」
「やーいやーい!怒られてやーんの!あはははは!」
「クソ姉貴……。」
(あー言いてぇなぁ。中身はいつも姉貴と喧嘩するクズ椋丞だって言ってやりてぇ…。)
「直倫くん、ご飯食べ終わったらお風呂に入ってねー。お客様なんだから1番風呂でね。ま、うちのお風呂は狭いかもしれないけど!」
「あははははははは!」
直倫があの高級マンションに独り暮らしをしていると聞いた途端に母も姉も益々目を輝かせていた。
「先輩のご家族は本当に明るくて、楽しいですね。」
「もーうるさくてごめんねー!」
「さ、どんどん好きなだけ食べちゃって!」
「あ、はい。いただきます。」
(俳優じゃねぇ!詐欺師だ!詐欺師になれるぞこれ!)
そして椋丞も裕也も風呂に入ってやっと裕也の部屋でゆっくりすることが出来た。
「あー……これ本物来た時絶対やばいわー。」
「ねーちゃんもチョロいな。あれ結婚詐欺される典型だろ。」
「お前は詐欺師に向いてるわ!」
「しっかし赤松ももったいねーよな。コイツの体、すっげーのなんの。」
「そりゃ自己管理しっかりしてるし鍛えてるし。」
「チンコがズル剥けで中々ご立派だったぞ。」
「この脳味噌下半身大魔王が!」
「この身体があればちょっと頭ゆるい女なら股開いてヒィヒィ泣かせられるぞ。」
「もー…直倫の声でクズ発言聞きたくねーよぉ…。」
裕也はそっと耳を塞いだ。だが宮西の下劣な発言は止まらない。
「それがこのチンコ突っ込んでんの、大竹のアナルだけかよ。信じらんねー、宝の持ち腐れじゃん。あ、そういや俺まだアナル体験したことなかったわ。」
「お前マジで黙れ。明日朝練なんだからもう寝ろよ。」
「一緒に寝るか?」
「寝るかボケ!」
裕也は押入れからいつも椋丞や智裕が使っている布団を取り出してベッドの横に敷く。
いつもなら日付を越える時間に寝るのだが、今日はもう消灯して寝ることにした。
「お前はいつも通りにそこな!」
「はいはい。おやすみー。」
なんだかんだで疲労していた椋丞はすぐに寝床について寝息を立てた。
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