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今日から2学期の第四高校③
朝、続々と教室にクラスメートが登校してくる。智裕と野村と増田が固まって雑誌を読んでいたら、自然と人が集まり出した。
「高校野球大好き女子1000人に聞きました♪恋人にしたい高校球児ランキング☆…ねぇ。」
「1位、馬橋 学院3年・松田八良 クン。」
「2位、馬橋学院3年・中川 駿太 クン。」
「3位、聖斎 学園3年・赤松直能 クン。」
「4位、第四高校1年・赤松直倫クン。」
「5位、隈筑 中央3年・後藤 礼央 クン。」
「トップ5中3人は10月にアメリカ・フロリダで開催される『U-18世界選手権』に出場する日本代表選手………だってさ、智裕。」
女子たちが嫌みたらしく音読するランキング結果に智裕は大ダメージを受けた。
「あ、でもほら、こっちのカッコよかった場面ランキングの5位!『第四高校エース・松田智裕、神奈川県大会決勝戦で圧倒的な完封勝利』だって!」
心の優しい女子生徒がフォローしてくれ、智裕の顔がパアッと明るくなった。
「涙したランキング、3位に『第四高校の要・清田恭介 、決死のヘッドスライディングで負傷退場』…惜しくもランク外で『第四高校エース・満身創痍で無念の降板』……。」
「胸キュンした場面ランキング、1位は『赤松兄弟、弟が兄を超えた瞬間、兄から人生初のホームラン』だって。」
「なぁなぁなぁ!俺めっちゃ頑張ったんだけど!甲子園の後から病院行ったくらいボロボロになったんだけど!何がダメなの⁉︎」
智裕は半泣きになりながら訴えた。そして女子たちは真っ直ぐ智裕を見ながら答えた。
顔でしょ。
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