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生徒会長・カジヤ先輩②

 実行委員の会議が終わり、生徒たちは散り散りになる。宮西も裕也も会議室を出て行こうとした。 「すいません、2年5組の大竹くんと宮西くん。」  2人とも呼び止められた。声を掛けてきたのは面識もない生徒会長の加治屋だった。  特段態度も悪くなかったと思っていた2人は困惑しながらも返事をした。 「はい。」 「あの、ちょっといいかな?」  そう言われて2人は加治屋の後ろをトコトコとついていった。  付いて行った先は生徒会室だった。今までこの部屋とは無縁だった2人はキョロキョロとお上りさんのように挙動不審になる。 「ビックリしたぁ…みんな四高にいるんだもん。」 「はい?」 「は?」  加治屋だけは何故か嬉しそうに胸を撫で下ろしている。  益々意味がわからなくなった2人は目が点になる。

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