779 / 1000
生徒会長・カジヤ先輩②
実行委員の会議が終わり、生徒たちは散り散りになる。宮西も裕也も会議室を出て行こうとした。
「すいません、2年5組の大竹くんと宮西くん。」
2人とも呼び止められた。声を掛けてきたのは面識もない生徒会長の加治屋だった。
特段態度も悪くなかったと思っていた2人は困惑しながらも返事をした。
「はい。」
「あの、ちょっといいかな?」
そう言われて2人は加治屋の後ろをトコトコとついていった。
付いて行った先は生徒会室だった。今までこの部屋とは無縁だった2人はキョロキョロとお上りさんのように挙動不審になる。
「ビックリしたぁ…みんな四高にいるんだもん。」
「はい?」
「は?」
加治屋だけは何故か嬉しそうに胸を撫で下ろしている。
益々意味がわからなくなった2人は目が点になる。
ともだちにシェアしよう!