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フタリの愛の質量③
(……松田先輩、野村先輩…お2人の方が裕也さんのことを理解しているという事実に凄く嫉妬します。お2人の言う通りでした…俺は、愛されてました。)
「裕也さん…好きです……ごめんなさい……裕也さんを悲しませて、ごめんなさい……嫌いにならないで下さい…。」
激しく、でも優しく、抱きしめた。
裕也はその腕を震える大きな背中に回した。
「直倫……ちーちゃんのこと、昼休み…一緒にカッちゃん達に訊くぞ……俺、マジで覚えてないから……さ……。」
「はい……。」
「あとさ……直倫……1限…サボり、に…なるかも……。」
(恥ずかしい……何で、こんな状況で……どっちも…硬くなってんだよぉ……。)
直倫は顔を近づけて、柔らかな微笑みを浮かべた。
「いいです…今は裕也さんが大事です。」
「手加減しろ」とか前もって言おうとした裕也の呼吸は直倫に飲み込まれた。
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