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エガワくんの吐露③

 昼休みになった途端、智裕は一起の腕を引っ張り教室から遠ざけた。2人が向かったのは保健室だった。 「ツワブキ先生ー、失礼しまーす。」  ガラッと無遠慮に開けて、一起を保健室に引きずり込む。  未だに一起は困惑していた。保健室には机の上でお弁当を広げていた拓海がいた。 「と…松田くん、と江川くん?どうしたの?」  ピシャリとドアを閉めると智裕は江川を拓海の横の椅子に座らせる。そして拓海に抱きつく。 「拓海さん補充ー!」 「へ⁉︎え⁉︎な、何⁉︎てゆーか江川くん見てるよぉ…。」 「松田?何で保健室なんだよ。」  一起はしかめ面をして智裕に訊ねると、智裕は拓海を撫でながら答えた。 「お前、ほっしゃんと何かあったろ?あの…何?今朝の曲の歌詞とか見てずーっと落ち込んでんだもん。」 「……チッ。」 「俺らには話せねーかもしれねーけど、拓海さんに話してみ?俺の拓海さん貸してやんだから感謝しろよ。」 「と、智裕くんってばぁ……。」  智裕は拓海のツムジにキスをすると、パッと離れた。 「俺はトレーニングあるから、ごめんね拓海さん、一緒にいれなくて。」 「え……いや、その…大丈夫だよ。頑張ってね。」 「うん!拓海さんだーい好き!」  智裕はいつものように拓海の唇にキスをして満足したら保健室をあとにした。

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