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旅の準備②
「男子2人、女子2人の4人で構成してくれ。じゃ、決まったら黒板に書いていけー。あとは江川と里崎で進めてくれ。」
裕紀の指示で一起と里崎が教壇に立ち進行する。
「じゃ、まず男女それぞれ2人組作って、なんとなく一緒になって下さーい。男子の余り物同士の悲しい班が1つ出来たら終わりです。」
里崎の言葉に男子たちは心臓が抉られた。
ザワザワと騒がしくなりだした。
屍になっている智裕の元に宮西がやってきた。
「松田、俺とヨーコさんで遊んでやるよ。」
「は……遊ばれるのか、俺は…。」
「さて、あとはヨーコさんが誰を連れてくるか、だけど。」
「私が何よ。」
「ヨーコさんって友達いるの?」
「椋丞よりはいるわよ。」
宮西の隣には里崎がいた。夫婦のやり取りのような会話を智裕は聞き流していた。
「あ、あともう1人は乃亜 ちゃんだから。」
里崎はいつの間にか小柄のポニーテールの女子を捕まえていた。
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