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ハタケくんの壁②

(松田は、たった1ヶ月とちょっとでこんな変わった。フォームも、球も、それだけやない、気持ちが…強くなった。由比コーチにしごかれたんかな?俺はどうなんや?情けなくキョースケに泣き言喚いて…あかんやろ、俺がリードせな。キョースケ、見とるんかな?後藤先輩にもどう思われとんのかな?)  そんな風に思い巡らせている晃に智裕は気がつく。 (畠、甲子園の時の方がよっぽどおっかねぇんだけど。どうした?マスク被っても空気がイマイチ変わらない…練習の時もそうだったけど……清田?いや、でも…そんなんで……いやいや俺も人のこと言えねーわ。このままじゃ、この回……畠…。)  智裕は密かに後藤に言われたことがあった。  _次ん回、絶対首振んな。畠んこつ信じろ。  どういう意図なのかわからなかったが、智裕はその言葉に危機感を抱いている。  そんな気持ちのまま最後の1球を畠に投げて、畠が1塁に送球し、相手チームの4番打者・友利(ともり)がバッターボックスに近づいてきた。

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