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ハタケくんの涙⑤
スタンドからの歓声、今は丁度3回裏、U-18日本代表の攻撃、恐らく出塁したのだろう。
そーれ はーたがやー!
晃は恭介に男子トイレの個室に連れ込まれている。だがスタンドのファンファーレが耳に響く。
(あ…幡ヶ谷 先輩……スクイズでセーフになったんか、な…。)
「聞こえるか?晃。」
「ん……。」
「3点くらい、中川さんたちならひっくり返すし、松田はこれから1点もやらねーし相手に隙を与えない……。」
「キョ……スケ……俺、俺ぇ……。」
「お前は俺に勝ったんだから、あんな坊主頭に負けるような奴じゃねーだろ。」
「キョー…スケ……う、ぐぅ……っ!」
「晃、顔上げろ。」
恭介の肩口に顔を埋めようと俯いてた晃の顔を、恭介は両手で挟んで自分と目線を交わせさせる。
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