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アカマツくんの遠い世界④
「あー、トモちんはまだまだ投げられるけど、今回は国際試合のルールに則 って球数が1人80球までやねん。2回で3失点もしてもぉたし、6回の頭で交代やろな。」
「そうなんですか……あの、次に投げるのは1年生ですか?」
「せやで。ツーちゃんえらい肝座っとるし、予選では先発投げさせられると思うで。球も申し分ないしな。」
八良は何故か面白うそうだと言うような顔で笑いモニターを見つづける。
智裕が1人の打者を抑えた瞬間、後藤が球審にタイムを告げで智裕に近づいていく。そして次に映されたのは関本監督が審判に投手交代を告げるシーン。
ブルペンで投げていたらしい島田は帽子をかぶり直して由比に背中を押されマウンドに送り出された。
「ちょい待て、ツーちゃん?」
「ツバサやからツーちゃんやろ。」
「どう考えてもあの顔でちゃん付けはないでしょ?」
島田は鋭い眼光をしておりお世辞でも「優しそうだね。」なんて言えるような人相ではない。
むしろその辺の人を1人くらい殺してそうな細くて凶悪な顔をしている。
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