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ツワブキさんが欲しいもの⑤
「ねぇ、何して欲しい?」
「え……?」
「もうすぐ、嫌でも3週間は離れることになるし……それまで何して欲しい?」
「………ワガママでも、怒らない?」
「俺が拓海さんのワガママに怒ったことある?」
智裕が冗談めいた笑みを浮かべると、拓海は手を伸ばして智裕にギュッと抱きついた。
「ちょっとだけでもいいから、毎日……会って、キスしたい。」
恥ずかしさから智裕の肩口に顔を埋めると、智裕が「よいしょ」と上体を起こして拓海を膝の上に乗せる。
「俺も、毎日拓海さんに触れたいな。」
「智裕くん………。」
「ん?」
拓海は意を決したように真っ赤になった顔を上げて、智裕を見上げて。
「大好き……。」
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