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よっれよれの変な色のTシャツ。
同じくよっれよれの変な柄のハーパン。
どんだけ長いんだ大のシックなソファに寝そべった紅唯千はポテチをバリバリ食べながら、一体何インチなんだ大のテレビでバラエティ番組を鑑賞していた。
メイク? 帰ってくるなり速攻落とした。
ごはん? コンソメ味のポテチとコーラ。
美沙都はすでに早々と就寝しており、横長に広いリビングで贅沢にだーらだーら夜を過ごす。
しまいには夜更かしが祟って転寝。
完食するため開封しきったポテチ袋に顔半面を突っ込んでムニャムニャしていたら。
「食いながら寝てんのか、コイ」
「ムニャ……? えっ!あれっ!?」
辰巳さん帰ってくんの明日じゃなかったの!?
「大叔父貴が収拾つけてくれてな、思ったより会合が早く済んだ」
うわ! やっば! 髪にポテチついてっし、今更だけどなにこの格好!?
家でもこんなん着ねーよ!!
似合い過ぎるダークスーツに身を固めて髪を撫でつけ、組長として分家を束ねる風格を卒なく備えた、鋭い眼差しに冷えた眼光を宿す辰巳は紅唯千を堂々と眺め回している。
どうしよ。
絶対萎えてるよな。
「その柄なんだ、カピバラか」
「えっ……豚じゃないの?」
その場に跪いて正体不明な柄のハーフパンツを引っ張る辰巳に紅唯千はモジモジ。
「……着替えてくる」
「必要ねぇよ」
「だって浮いてんじゃん」
紅唯千は色鮮やかなペディキュアが塗られた足指を掲げてみせた。
「せっかく辰巳さんが綺麗に塗ってくれたのに」
「そういやスッピン見んの初めてだな」
「ッ……モロに男でゴメンナサイ」
あまり素顔を見られないようシュンと項垂れた紅唯千に辰巳は低く笑うと。
女装していない男子のふくらはぎをむにっと掴んだ。
ビクリと反応した紅唯千の視線の先で大きな掌は移動していく。
よっれよれなステテコをいともたやすく捲り上げて太腿まで露出させ、むにむに、強めに揉んでくる。
「辰巳……さん」
「なぁ、ここに彫るか、刺青」
突拍子もない発言にどぎまぎしながら紅唯千は目を見張らせた。
「お前だと蝶か牡丹か、この辺なら服着てりゃあ見えねぇだろ」
「い、刺青はちょっと」
「彫れよ、コイ、ここに」
さらさらした内腿に唇を落とした辰巳。
柔らかな肌を啄むように軽く食む。
「ゃ……やだ……彫れない、怖ぇもん……っ」
「びびりやがって」
がぶッッッ
「やッ、噛んじゃやだぁ……あ……っあ……っ」
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