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「いい匂いだな」 「あっ……うん、カレー、作った」 「俺の一等の好物だ」 「そ、そーなんだ……あ、エビ、はいってるよ?」 「最強だな」 「い……いっぱいはいってるよ、エビ、よかったね」 熱い、熱い、すんげー熱い。 息もちょっと荒いよーな。 運動した後みたいに低めのハァハァしてる。 なんかちょっと事後……っぽい、えろいことした後の辰巳さんっぽい。 掠れた声、すんげー、やばい。 「お前もいい匂いするのな」 掠れた声でそんなことを囁かれて、さらにぐっと両腕が巻きついてきたかと思えば首筋に顔を寄せられて。 紅唯千はぺちゃんこな胸をこれでもかと高鳴らせた。 「か、かいじゃだめ、俺、シャワー浴びてねーし、汗くさい」 一先ずおたまをお皿に下ろし、抱擁から逃れたそうに身を捩じらせる紅唯千に、またしても脳天ズブリな台詞を辰巳は囁いた。 「キッチンに立つお前が見えた瞬間。俺の嫁かと思った」 っ、っ、っ嫁!!?? 「俺の新妻」 に・い・づ・ま……!!!! 「お、俺ぇ……今、女装してねーもん……こんなしょーもないカッコだし」 「似合ってんじゃねぇか、裸エプロン」 「ぱんつはいてっし!!!!」 「脱げよ」 「ひ、ぃっ……ケツ揉むなぁ~~っ……っ……なんで病人なのにコーフンしてんのぉっ? 安静にしなくちゃだめだってば! き、聞いてるっ? 俺の話聞こえてる!? わわっ、だからケツ揉むなってばぁ……っ……あーーっもーーっ、ぱんつ脱がすなぁ……!!」

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