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第13話

来たる日曜日。 駅前に12時に待ち合わせになっている。 5分前には着いた。 そこには既に祥馬と桐崎さん、そしてもう一人、桐崎さんの友達であろう女の子が立っていた。 「あ、来た来た!瑛翔ー!」 大きな声で呼ぶもんだから、周りを歩いていた人がチラホラ俺の方を見た。 「声が大きい。恥ずかしい」 パシッと軽く肩を叩いた。 「え?大きかった?」 「大きかったよ、周りの人も見てたもん」 俺の代わりに隣に立っていた桐崎さんがちょっと笑いながら言った。 そしてその隣に立つ女の子も小さく笑っていた。 「じゃあ先に自己紹介がてら飯食おうぜ!」 祥馬がそう切り出して、俺たちは駅前のファミレスへと移動した。 休日の昼時ということだけあって店内は少し混雑していたけれどすぐに案内された。 先に注文しようということで、各々が注文してから自己紹介が始まった。 合コンみたいだ… 「まずは俺から!澪央の彼氏の久城祥馬です、はい、次瑛翔」 「神代瑛翔です」 「はい、次澪央はいいよな…」 「うん、じゃあ…」 そう言った桐崎さんは隣に座る女の子に声をかけた。 「 あ、えっと、神代くん、今日は来てくれてありがとう」 「え?いや…」 「椎河妃捺(しいかわ ひな)っていいます」 「うん、よろしく」 まるで俺に来て欲しかったような言い方だと思った。 俺が笑顔を向けたら、椎河さんも同じように笑顔を返してくれた。

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