24 / 260

第24話

ファミレスに着くと先に入っていた2人の元へ向かった。 「あ、瑛翔くん急にごめんね?」 「いや、大丈夫だよ」 そこに居たのは制服姿の桐崎さんと椎河さんだった。 「妃捺ちゃんの制服姿初めて見たな」 「学校帰りだから…」 会ったのはあの日だけだから当然だけど。 「瑛翔くん制服姿もかっこいいよね、ねっ妃捺」 「う、うん…」 桐崎さんがグイグイ来てる。 初対面の時の印象とは少しずつ変わって来ている。 それを言ったら桐崎さんは笑った。 「あの時はものすごく緊張してて…」 「え、そうなのかよ」 反応したのは俺ではなく、隣に座る祥馬だった。 「だって、祥馬くんの親友って聞いてたし、嫌われちゃったらどうしようとか考えてたもん」 「澪央かわいい」 桐崎さんの隣に座っている椎河さんがくすっと笑った。 「もう〜妃捺からかわないでよ」 「ふふっ、ごめんね」 水族館に行った時より、椎河さんの笑顔が硬く見えた。 「椎河さん何かあったの?」 「えっ?どうして?」 「や、何となく…」 「何もないよ」 「そっか」 言いたくないのに問い詰める気もなくて、俺は話をそらした。

ともだちにシェアしよう!