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第24話
ファミレスに着くと先に入っていた2人の元へ向かった。
「あ、瑛翔くん急にごめんね?」
「いや、大丈夫だよ」
そこに居たのは制服姿の桐崎さんと椎河さんだった。
「妃捺ちゃんの制服姿初めて見たな」
「学校帰りだから…」
会ったのはあの日だけだから当然だけど。
「瑛翔くん制服姿もかっこいいよね、ねっ妃捺」
「う、うん…」
桐崎さんがグイグイ来てる。
初対面の時の印象とは少しずつ変わって来ている。
それを言ったら桐崎さんは笑った。
「あの時はものすごく緊張してて…」
「え、そうなのかよ」
反応したのは俺ではなく、隣に座る祥馬だった。
「だって、祥馬くんの親友って聞いてたし、嫌われちゃったらどうしようとか考えてたもん」
「澪央かわいい」
桐崎さんの隣に座っている椎河さんがくすっと笑った。
「もう〜妃捺からかわないでよ」
「ふふっ、ごめんね」
水族館に行った時より、椎河さんの笑顔が硬く見えた。
「椎河さん何かあったの?」
「えっ?どうして?」
「や、何となく…」
「何もないよ」
「そっか」
言いたくないのに問い詰める気もなくて、俺は話をそらした。
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