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第46話

「妃捺が羨ましい〜」 「ふふっ」 「おい瑛翔!何したんだよ!」 「え?別にこれと言って特別なことは…」 「何でもないようにこなしちゃう所がより良い!」 桐崎さんは目を輝かせている。 そんな目で見られても… 俺は桐崎さんが羨ましい、なんて。 そして俺たちは遊園地の中で夕飯を済ませ、外に出た。 「楽しかったね!」 「うんっ」 電車の中で楽しそうに話す椎河さんと桐崎さん。 そして2人が降りる駅に着いた。 「じゃあ俺2人のこと送ってくから」 「待って、ちょっと椎河さんと話したいから俺も降りる」 「あ?あぁ」 「じゃあ私と祥馬くんは先に帰ってるね!妃捺また明日学校でね!バイバイ!」 「う、うん、ばいばい」 祥馬と桐崎さんは改札を出て行った。 俺たちも改札を出た。 「椎河さんの家ってどっち?」 「え、あ…こっち…」 椎河さんが指差した方へ歩き出す。 椎河さんは俺の隣を歩いている。 「今日は楽しかったね」 「う、うん。楽しかったっ」 俺が笑いかけると、椎河さんもニコッと笑った。 「あのさ、話っていうのは…」 「待って!」 椎河さんはその場に立ち止まり、言葉を遮った。 でも、俺は今日伝えると決めて来た。 「聞いて?」 「やだ…私、聞きたくない…」 椎河さんは不安げに俺を見つめる。 もしかして、俺が何を言おうとしてるのか気づいてる…? 「神代くん、今日ずっと何か言いたそうだった。でも、澪央たちもいるから、帰りまで待ったんだよね?」 「……」 「私、なんとなく分かってるよ。分かってて言ってる。聞きたくない」 徐々に、椎河さんの目に涙が溜まっていく。 「私、何かしちゃった?嫌なところあったら直すから…だからっ…」 「俺と別れて欲しい」 「…っ!!」

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