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第67話
佑嗣から今日は朝練があるから一緒に行けないとメッセージが来ていた。
今までだって、一人で登校することはあったのに、なんだか少しだけ寂しい。
そして電車に揺られ、学校に着いた時だった。
「瑛翔!」
下駄箱の前に祥馬がいた。
何で?
俺が驚いていると祥馬は俺に近づいて来た。
「休部ってなんだよ!」
あぁ、そのことか。
もう部長から部員に伝えられたのかな。
罪悪感でも感じてるの?
「俺がいるから、だから休部するのか?」
「…そうだよ。なるべく顔合わせたくないでしょ?」
「それは、、」
すぐに否定しないことが、肯定してることになるのに、気づいてる?
胸がズキンと痛んだ。
「本当は辞めようと思ったんだけど、部長が休部にすればって言うから。どっちにしてももう戻らない」
「俺がっ、俺が辞めればいいのか?」
「そんなこと望んでないよ」
「こんなのっ…当てつけじゃないか!」
「当てつけ?」
「それにその髪だって…っ!」
「何の話?」
俺の決意を、祥馬は自分への当てつけでしてるんだって、そう言っているの?
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