67 / 260

第67話

佑嗣から今日は朝練があるから一緒に行けないとメッセージが来ていた。 今までだって、一人で登校することはあったのに、なんだか少しだけ寂しい。 そして電車に揺られ、学校に着いた時だった。 「瑛翔!」 下駄箱の前に祥馬がいた。 何で? 俺が驚いていると祥馬は俺に近づいて来た。 「休部ってなんだよ!」 あぁ、そのことか。 もう部長から部員に伝えられたのかな。 罪悪感でも感じてるの? 「俺がいるから、だから休部するのか?」 「…そうだよ。なるべく顔合わせたくないでしょ?」 「それは、、」 すぐに否定しないことが、肯定してることになるのに、気づいてる? 胸がズキンと痛んだ。 「本当は辞めようと思ったんだけど、部長が休部にすればって言うから。どっちにしてももう戻らない」 「俺がっ、俺が辞めればいいのか?」 「そんなこと望んでないよ」 「こんなのっ…当てつけじゃないか!」 「当てつけ?」 「それにその髪だって…っ!」 「何の話?」 俺の決意を、祥馬は自分への当てつけでしてるんだって、そう言っているの?

ともだちにシェアしよう!