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第73話

適当な空き教室で休んで、3時間目から出ようと2時間目が終わるまで俺は椅子に座り机に突っ伏していた。 一人になると考えるのは祥馬のことで。 どうして祥馬は、佑嗣と付き合うことをあんなに拒むのか。 俺が誰と付き合おうと興味ないと言った。 でも、佑嗣だけは許さないと。 その言葉を思い出してまた胸がズキンと痛んだ。 そっか。 椎河さんとだって、桐崎さんに頼まれたからで、付き合うの自体はどうでも良かったのかな… 別れた時だって、桐崎さんに言われたからあんな風に俺を責めたんだ。 「いや、違う…俺が祥馬に好きなんて言ったから、だから俺のことを嫌いになって、あんな風に言ったんだ…」 "元はと言えば、お前が俺のこと好きなんて言うからいけないんだろ" "あんなことお前が言わなければ、こんな風にはなってなかった" "お前のこと軽蔑なんてしなかった。友達として、好きなままでいれたのに" "全部お前のせいだろ" 頭の中で何度も繰り返される言葉。 あの時の表情までも思い出される。 きっと、一生忘れることのない顔。 俺のこの、"好き"という感情が、とても汚れたものに思えて仕方なかった。 想っている時間が長過ぎた。 もっと早くに諦めていれば、、 「どうやったら、好きって消せるの…」

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