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第130話

次の日はシーサー作り体験をした。 「ぶっ!鷹来のシーサーやばくね!?」 「何だよそれー!」 「こわ…」 「神代〜?怖いってどこが?」 鷹来くんの作ったシーサーは、顎が外れてるんじゃないかってくらい口が開いてて、普通に怖い。 「顔が。そんなの部屋に飾れない」 「えーせっかく神代にあげようと思ったのにな〜」 「いらない」 「ぶはは!いらないってさー!鷹来!」 宮内くんが爆笑してる。 言うて宮内くんのシーサーもなかなか個性的だ。 宮内くんのも俺だったらいらない。 それに比べて、 「佑嗣のはすごいよね!売ってるやつみたい」 「そう?」 「うん、さすが!」 「じゃあ瑛翔にあげるよ」 「えっ」 「代わりに瑛翔が作ったのくれる?」 この目の高さが微妙に違くて、口が歪んでる俺が作ったシーサーを? 「上手くできてないよ?」 「いいじゃん、瑛翔っぽくて」 「そこは嘘でも否定してよ」 「ふはっ、ごめん」 「でもありがとう」 そして俺と佑嗣は作ったシーサーを交換した。 「俺のももらってー」 鷹来くんにシーサーを渡された。 「飾らないよ?怖いから」 「いいよ、飾らなくても。藤白が作ったのだけ持ってるのはだめ」 「なんで?」 「神代って結構鈍感なとこあるよな」 「えー?」 結局、鷹来くんは何でか教えてくれなかった。 シーサー作りが終わってからは国際通りを見て回って、俺たちはホテルへと帰った。 「はぁー…今日も楽しかった」 夕食を食べ終え、お風呂から出て来て、髪も乾かさないままベッドにダイブした。

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