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第151話
Another story side 鷹来 珀音
最初は興味本意だった。
席替えをして、席が前後になった久城とよく話すようになって、俺がよくサボる空き教室で二人で昼飯を食べてる時に言われた言葉。
"瑛翔は男もイケる"
俺と同じだった。
女だけじゃなくて、男もイケる。
それまで神代のことは遠巻きにしか見ていなかった。
頭が良くて、雑誌とかに載っちゃうくらいのイケメンなクラスメイトくらいにしか思っていなかった。
ただ、神代の顔は男の俺から見てもやっぱり格好良くて、好きな顔ではあった。
たまたま、俺がサボっていた教室に入って来て、こぼした独り言を聞いて、ますます興味が湧いた。
久城は、親友である神代に好きだと言われて、おそらく拒否した。
そしてそれを俺が男もイケると知っていて、わざと伝えた。
親友を売るような真似をした意味がその時は分からなかったけど、答えはすぐに分かった。
久城は神代を俺が見張ってくれてたらいいのにと、言ったから。
それから俺は一方的に絡みにいくようになって、神代の最初の印象とはだいぶ変わった。
「うっざ!」
「ははっ!神代、正直過ぎ!」
「佑嗣〜鷹来くんがウザいんだけど」
「しょうがねぇよ、諦めろ」
たまに口が悪くなったり、口調が可愛くなったりする。
俺は最初、神代は自分の格好良さをひけらかしてるようなやつかと思ってた。
でも、実際は全然違ってた。
そして、切なそうに笑ったり、泣きそうになってる表情を見ることが多くて、それはどれも久城が関係していることばかりだった。
それに、久城が神代に見せる態度は今まで俺が見たこともないくらいに冷たいものだった。
冷たい言葉を突きつけられて、今にも泣きそうな表情を見て、あの時思わず手が出た。
気づけばキスをしていて、想像以上のエロさに自身が反応した。
それを言えば「変態!」と言われてしまったけど、思わず笑みがこぼれた。
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