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第221話
一体どこにかわいい要素があったのか。
「まぁ、無理に聞いてもらうこともないし、瑛翔がそれでいいならいいんだけど」
「あ、ひとつだけ聞いていい?」
「うん、何?」
「葛西くんとそういうのになったのは、どっちから?」
「陽葵からだけど、」
「そっか、分かった。もう帰ろ」
俺は先に公園を出ようとしたら、手を掴まれた。
「瑛翔」
「ん?」
「お願いだから、何かあったらすぐに言って」
いつになく真剣な表情の珀音に俺は頷いた。
すぐに言ってと言われるのは何度目だろう。
それだけ、俺は言えないでいたことが多いのか。
「…多いか」
「どうした?」
「ううん。ちょっとだから大丈夫とか、思うことあったから、そういうのも、ちゃんと言うことにするよ」
「ん、その方がいい」
そしてこの日も珀音は俺を家まで、というか部屋まで送ってくれて、そして帰って行った。
俺は母さんに祥馬を俺がいない時に部屋に上げないで欲しいことを言った。
どうしてかと聞かれて、上手く誤魔化し切れたかは分からないけど、とりあえず今後は帰って来て知らぬ間に部屋に上がってるということはない。
それを珀音にメッセージで知らせた。
そしたら、報告してくれてありがとうと返事が返って来た。
今日は色々あって疲れた。
いつもより早く俺は眠りに就いたから、スマホの着信には気づかなかった。
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