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第238話
「は、くと…んっ…」
そして絡まされた舌は、舌の裏側へ。
ビクッと自分の肩が揺れたのが分かった。
「んぅっ…ふ…」
静かな教室に響く音がやけに大きく聞こえて、恥ずかしくなる。
唇が離れると、その間には糸が引く。
それを珀音は切ると、舌舐めずりした。
「瑛翔知ってる?」
「な…にを…?」
「舌の裏舐めると、瑛翔いつもビクッてすんの」
「っ…知らないっ」
顔を背けて俯いた。
何でそう恥ずかしくなることを珀音は言うんだろう。
「かわいいよ?」
「…俺はかっこいいの」
「ふはっ、自分で言った!」
「珀音がかわいいばっか言うからでしょ」
「でも嫌じゃないんでしょ?」
背けた顔を反対側から覗き込んでくる。
「そうだけど、そうじゃなくて…っ、ちょっと見ないで」
立てた膝に顔を埋める。
「瑛翔〜顔上げて?」
「やだ」
「瑛翔…」
首の後ろに舌が這わされる。
「っ、ちょ、」
バッと顔を上げて振り返ると、意地悪な笑みを浮かべた珀音と目が合った。
「ばか…」
「こんな瑛翔のこと知ってるの俺だけだよね」
「知らないよ」
「冷たいなぁ…瑛翔の塩対応にも慣れて来たけど」
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