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第245話

「もう俺教室戻るから二人で仲良くしてて。葛西くん、話したら二度と口聞かないから」 「ええ〜?それは困るなぁ」 「おい、瑛翔」 二人の言葉を無視して俺はトイレを後にした。 教室に戻ると俺の席に珀音が座っていて、周りには数人の女子がいる。 「あ、お帰り〜どこ行ってたの?」 「トイレ。なにしてるの?」 「鷹来くんと一緒にいる神代くんかわいいよねって話」 「え?」 「ふふっ、ね!」 女子たちは顔を見合わせて笑った。 いや、なに笑ってんの… 珀音が何か言ったとか…? 「どこって具体的に言えるわけじゃないんだけど、なんていうか雰囲気がね!」 「そうそう!笑い方とかも無邪気っていうか」 全然分かんないけど。 「それって良いこと?褒められてる?貶されてる?」 「良いこと!すっごく褒めてる!」 「かっこいい神代くんも、かわいい神代くんも素敵だよ!ねっ」 「「うんっ」」 「でもさっきはビックリしたね」 「ね!」 「だって急に葛西くんが神代くんの指咥えるから」 「は?」 珀音の低い声がした。 あー…やばい。 「怪我でもしたの?」 「え、あぁ、そう。俺もびっくりした」 「じゃあ、俺たちもう行くね」 「あ、うんっ」 「ばいばい〜」 珀音は俺の腕を掴み席を立ち教室を出ると、廊下で葛西くんと祥馬に出会った。 「おい陽葵」 「わっ…もしかしなくても怒ってる?」 「お前ふざけんなよ…」

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