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第5話

あれから四日が経ち、学校の送り迎えは車でしてもらっている。 あのΩを警戒しているから送らなくて良いと言ったけれど、そこは拾人お兄ちゃんも僕に変なαが近付いたら困るからという理由で、車で送迎という案でまとまった。 あれ以来、あのΩの女は朝陽君に連絡を寄こさず詫びもせずだったので、やはり計画的なものだったのだろうと家族も言っていた。 朝陽君はすっかり自信喪失中だ。 僕に謝ってくれたから、兄甘やかしキャンペーンも三日間行なった。 僕だって傷付いたのだけど僕を抱き締めて慰めていいのは、拾人お兄ちゃんだけだもの。 でも、朝陽君は抱き締めて慰めてくれる人居ないから、拾人お兄ちゃんと僕の二人で慰めた。 あ、エッチな事はしてません。 ここ大事だから、もう一度。 エッチな事はしてません。 拾人お兄ちゃんも朝陽君も家の周辺を警戒中だけど、あのΩのフェロモンは感知しないらしい。 気を抜いたら負けな気がするからΩフェロモンに気付けない僕は、視界をキョロキョロ警戒する。 そろそろ家内に残っていたΩフェロモンも分からない程度に薄くなったと聞いてはいるけど、戻るべきか戻らざるべきか悩むところである。 拾人お兄ちゃんのご両親は「こっちにずーっと住んじゃって欲しいくらい」と言ってくれてはいるけど、僕は未成年でそれもまだ小学生だからある程度のケジメは必要だと思う、未来の嫁として。 僕は一先ず荷物を家に持って帰って、これからは夕食までのお風呂タイムなんかを拾人お兄ちゃんの家で過ごす約束をした。 そろそろ冬休みも近付いて、朝陽君は推薦枠で大学進学が決まっている。 拾人お兄ちゃんも春から、近くの高校で教師を始めるそうだ。 僕は来年の誕生日で十二歳になる。 拾人お兄ちゃんの初めてと僕の初めてが重なり繋がる予定なのだ。 まだ学年が上がらないと誕生日が来ないのだけど、待ち遠しくて拾人お兄ちゃんに身体を可愛がってもらって、家に帰って夕飯を食べ自室に戻ると服を脱いで拾人お兄ちゃんに可愛がってもらった身体を観察して、どこをどんな風に触ってもらったか思い出しながらジンワリとキュンキュンする下腹部を撫でる。 早く全ての拾人お兄ちゃんが欲しい、全ての僕を拾人お兄ちゃんのものにしたい。 拾人お兄ちゃんの指が舌が視線が匂いが、思い出すだけで僕を満たしてくれる。 一通り観察を終えると、お尻からトロリと流れ溢れてくる拾人お兄ちゃんの赤ちゃんのタネを指で掻き出して全て舐めとる。 拾人お兄ちゃんの赤ちゃんのタネをティッシュに包んで捨てるなんて勿体無いと思う僕は、変態なのかもしれないけれど、こんなに美味しくて良い匂いの拾人お兄ちゃんの赤ちゃんのタネが愛しくて仕方がない。 こんな事してるなんて拾人お兄ちゃんは知らないんだろうけど、知っても喜んでくれるような気がするくらいには愛されてる自覚は、もちろんあるよ。

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