突き上げられる度に、視界が揺れ、腰が動く。 幸せだなと心から思える。 それにしても、ナオのアナルの内側はどうなっているのだろう。 少しも苦しくなくて、むしろ快楽ばかりを覚えていて、それが逆に不安になる。 この行為にハマったら、ナオはきっと本心を言ってしまうだろう。 「あ、んッ……」 幸太郎がいつしかナオの手を取り、ナオの下腹部にそれを当ててきた。 「分かるか？俺が暴れ回ってんの」 「──っ！？」 はっきりと分かる。 薄い皮脂の下で、幸太郎の熱が蠢いている。 興奮させられる。 嬉しいと思わされる。 どうしてこんなに愛してくれる人の二番目でいいなどと考えてしまったのだろう。 「うぁ、ん……」 最奥を穿たれて腹に触れれば、本当に相手の性器が抜き挿しを繰り返しているのが分かる。 「ひぁッ、あぁ……あんッ……」 「女みてーだな」 「え……？」 「お前の今の顔だ。女みてーなツラで、俺を煽ってきやがる」 幸太郎は吸い付いてくる肉襞を渾身の力で剥がしながら、思い切り腰を振る。 室内に響くのは肉がぶつかり合う音と、幸太郎とナオの荒い息遣い、ナオが時折喘ぐ声だけだ。 幸太郎は上体を傾けるとナオにキスを落とした。 そして舌を絡め合い、その瞬間前立腺を刺激する。 「あぁ！？」 狙い通り、ナオは腰を大きく突き上げ、唇をわななかせる。 「いいな、お前の身体。多分俺ら、身体の相性いいのかもしんねーな」 「……は、恥ずかしいこと、言わないでくださいよ」 「恥じることはねーよ、嬉しいことじゃねーか」 宙送が速くなるにつれ、幸太郎の額に滲んだ汗がナオの頬に落ちてくる。 ナオはそんな幸太郎の首に両腕を巻き付け、彼の腰に両脚を巻き付けた。 結合が深くなって、気持ちがイイ。 「ナオ……？」 「もっと……激しくても平気……です」 多分今の自分の顔は赤いだろうと思うと、幸太郎に顔を見られたくはない。 だから抱き付いて彼の肩に顔を埋めている。 「煽ってくれんじゃねーか……」 幸太郎は腰の動きを一層速めた。 多分吐精の時は間もなくやってくる。 コンドームを着けていないので、射精の瞬間に肉棒を引き抜かなくてはならない。 なのにナオがきつく抱き付いてきていて、すぐに引き抜ける自信がない。 「ナオ、ちょっと力抜け……これじゃ動けねーよ」 そう請えば、ナオはイヤイヤをするように首を横に振った。 力を抜いたら幸太郎を締め付けられなくなってしまう。 なぜだかそのことに途轍もない抵抗を覚え、つい首を横に振ってしまった。