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~いつものあさ~
※ ※ ※ ※
「おはよう、アレン……昨夜はぐっすり眠れたかい?」
「おはよう、パパ……昨夜はぐっすり眠れたよ」
僕があれから録に眠れなかったせいで目を擦りながらリビングへ行くと、新聞を読みながら優雅にコーヒーを飲んでいるパパの姿が目に映る。
(やっぱり――ママや皆がいる所や夜じゃない時は……化け物じゃない普通のパパだ――今だって優しい笑みを浮かべながら僕に話しかけてくる……)
「ほらほら、二人共……早く朝ごはんを食べないと遅刻しちゃうわよ……パパは今日は重要なお仕事があるんでしょう?それに、アレン……あなたも――エディやジャックを待たせちゃ悪いじゃないの」
「……分かっているよ、ママ」
ふと、ママが朝ごはんのトーストと出来立ての目玉焼きを持ってきてテーブルに置きながら僕とパパへと困ったような顔をしつつ言ってくる。
ママの口から幼なじみのエディとジャックの名前が出てきたせいで、つい――僕はテーブルで新聞を読みながら、なに食わぬ顔をしている【パパという名の夜の化け物】に襲われた事を思い出してしまう。
ママに気付かれないように――慎重にパパの方へと目線を向けた。
後ろ向きでキッチンに立ち、皿を洗ったりしているママには見えない。
パパ……
新聞で隠しながら、僕に気味の悪い笑みを浮かべるのは止めてよ――。
『儀式の事は言うんじゃないよ?』
『ああ、でも――お仕置きとしてエディやジャックにバラすのも面白そうだ』
そう言いたいのが――僕には分かっているんだよ――パパ。
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