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~ぼくのともだち~
「お、おはよう……アレン。そ、その手紙は何?」
ふと、僕の後ろから聞き慣れた弱気な声がして、少しだけビックリしながらも後ろを振り向く。
――お隣のエディだ。
「何でもないよ。それよりもエディったら、また自分で改造したガラクタパズルをやってるの?よくも、まあ飽きないよね」
「う、うん……ボクにはこれくらいしか得意な事がないから。ジャックにも――暗いヤツだって馬鹿にされてるし……」
エディは機械弄りが趣味で、自分で改造したパズルをよくやっているんだ。
――エディはハッキリ言って陰気で気弱な苛められっこだ。
幼なじみであり割と親しい僕と話している今でさえも、キョロキョロとしていて落ち着かず、僕は少しだけイライラしてしまった。
「……ねえ、エディ――どうして、いつも気弱なの?だから、ジャックに苛められるんだよ……」
「ご、ごめんよ……ごめんね……アレン」
そうやって、エディは悪くもないのに僕へ謝ってくる。
僕のもう一人の幼なじみである意地悪なジャックが言うには、エディには気弱で陰気な性格以外にも――苛められる原因があるという。
これに関しては、僕にはよく分からないのだけれど、エディのチリチリの赤毛にデップリとした体――それと、ソバカスだらけの顔というエディの容姿が苛められる原因らしいんだ。
以前、ジャックに――、
「どうしてエディの姿が苛める原因になるの?」
と聞くと、
「あー……アレンには一生分からないだろうから教えても意味ねえよ。何たってアレンはエディと違って――天使みてえに可愛いからな」
と、答えをはぐらかされてしまった。
なので、結局は理由が分からないままだ。
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