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~しあわせなひととき~
※ ※ ※
僕が、しあわせだと感じる時。
それは学校にいる時――。
学校には時間によって姿を変えるような、ずる賢くて恐ろしい【ばけもの】もいないし、何よりも僕の近くには常にジャックやエディという【ともだち】がいてくれる。
学校の授業は退屈なこともあるのだけれど、休み時間に青い空の下で追いかけっこやキャッチボールをしたり、帰り道に色んな場所やお店に寄り道したりすると、パパやママとのことなんてあっという間に忘れられるんだ。
僕達は大抵は三人一緒なんだけれど、たまにエディと僕だけの時とか――ジャックと僕だけの時もある。
エディと二人きりの時は、彼がいつものようにオドオドしながら自分で造ったパズルの作り方を説明してきたり、僕が好きだと思えないアニメやゲームの話を一方的にしてくるので――正直、つまらない。
でも、ジャックと二人きりだけの時は違うんだ。
エディとは比べ物にならないくらいに面白い。
『ほら、ここをこうすると――気持ちいいだろ?』
『あっ……んつ……あんっ……気持ち……いいよ――ジャック』
ジャックとのそれは――パパという夜のばけものだった存在から与えられる時と違って全然怖くない。
僕の胸元にある固くてピンク色の突起を指で強くグリグリしたり、舌でピンク色の突起を激しく舐めたりと――パパと同じような儀式をしているのに――。
(どうして、パパと違ってジャックから同じ儀式をされても――気持ち悪くないのかな……)
僕が儀式しているジャックをジッと見つめながら不思議に思っていると――ふいに彼の手がピタリと止まってしまった。
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