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~しあわせなひととき~

「ねえ、ジャック……どうしてジャックのここは固くなってるの?」 「そ、それは……」 ジャックの固くて大きくなった棒を触った途端に真っ赤に頬を染めて、僕をジッと見つめてくる彼へと不思議そうに尋ねた。すると、ジャックは口をモゴモゴさせて気まずそうな表情を浮かべつつ僕の問いに対して答えようとしているものの戸惑ってしまったのか俯いてしまった。 ――そのジャックの様子が、 ――何だかおもしろくて、 ――僕は俯いてしまったジャックの顔を上目遣いで見つめる。 「こ、これは……男にとっての、生理現象なんだよ……」 「ふーん……そうなんだ」 真っ赤になりながら子供らしからぬ難しい言葉で返してくるジャックを見ていると、なおさら面白くなって――思わず口元を歪ませて笑ってまった。 ――ジリリリッ…… ふと、休み時間が終わりを告げるベルの後が辺りに鳴り響いた。 ――これでジャックと僕の二人きりの楽しい時間も終わり。 「なあ、アレン……俺は……お前が大好きだ。お前は、俺のこと……好きか?」 チャイムの音が部屋に鳴り響いた後に、ジャックが真っ赤な顔をしたまま珍しく真剣な様子で僕の手をギュッと握りつつ尋ねてきた。 「……うん、僕もジャックの事が大好き――だって……大切なお友達だもん」 「…………」 僕は満面の笑みを浮かべながらジャックに、そう答えると一足先にその部屋から出て行くのだった。 その時の僕は――、 そんな僕とジャックのやり取りを見つめる1つの影に――、 気付く由もなかったのだ。

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