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~猛獣使い兼ナイフ投げの《P》~
プッーープップーー
再び聞こえてくる客席に座っているマネキンのような《紳士淑女の皆様方》の盛大な拍手に対して、僕が不安を感じている事などお構いなしに、猛獣使い兼ナイフ投げの《P》は、今まで新聞紙で出来ていた動物達をラッパの形に変形させてくる。
そして、まるでこれから新たなパフォーマンスを始めるよと言いたげに、その新聞紙で出来たラッパを鳴らしてきたのだ。
ーーーピタッ
急にラッパの音が鳴り止んだかと思うと
、またしても、ラッパの形になっていた新聞紙が、みるみるうちに形を変えていく。
猛獣使い兼ナイフ投げの《P》の周りを新聞紙で出来た複数のナイフが取り囲んだかと思うと、
ーーージャキッ!!
複数のナイフの切っ先が、僕の方に向いてきたのに気付くのだった。
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