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~首刈りジャグラー《K・ジェイ》~

「♪♪~~♪♪♪~♪~♪♪~♪~♪♪~」 ふいに僕を、おちびちゃんと言ってきた《K・ジェイ》が陽気な音楽を口ずさむ。それを聞いた僕は不思議な事に恐怖を感じるどころか、ホッと安堵してしまう―――が、 「ああ……天使のように可愛らしい、おちびちゃん。お前に俺様の素晴らしい演目を見せてやるぜ。あまりの凄さに腰を抜かすなよな!!」 「なっ……なに、それ………っ!?ど、どうして……僕のパパと……ママの……首が……きみの手にあるの!?」 誇らしげに笑いながら《K・ジェイ》は僕に近付くと、耳元で優しく囁いてから、どこから取り出したのか僕のパパとママの生首を取り出し、己の両手で持つと、わざと僕の方へと見せびらかしてきた。 その、あまりにもおぞましい光景を見て、僕は一瞬パパとママの生首が本物だと思ってしまった。 しかし、冷静になってよくよく見てみると《K・ジェイ》が両手で持っているパパとママの生首は本物ではなく似せて作ってある偽物だという事が分かる。 何故、分かったのかというと本来パパの顔にあるはずの物が《K・ジェイ》が持っている生首にはなかったのだ。それは、パパの右目の下にあるはずのホクロだ。 いつも嫌という程、パパの顔を見ていた僕だから分かったのだ。 ―――ヒュッ…… ――ヒュッ、ヒュッ…… そして、そんな僕を嘲笑うかのような笑みを浮かべながら《K・ジェイ》は、事も あろうに偽物のパパとママの生首を器用にジャグリングするのであった。

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