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《elfyroid》が俺のマンションにやってきた③

※ ※ ※ えーと、なになに……。 【あなたの家にもレンジくらいはあるはず――それならば話は単純です。さあ、レンジの前に行きパッケージから凍眠状態の《elfyroid》本体とカプセルを中に入れ――3分待ってみましょう】 「なんだこれ……パッケージの説明文まで俺をおちょくってんのかよ……しかも、中になんも入ってねえじゃねえか――」 パッケージを開いた途端に俺の目に真っ先に飛び込んできたのは、手のひら程の大きさがあるカプセルだった。しかし、中には薄ピンク色の液体しか入っておらず、とんだけ目を凝らして見ても――中には携帯型エルフの本体どころか何も入っていないように見える。 しかし、いくらなんでも兄貴が俺をからかうためだけに偽物を仕込むなどというバカな事をする訳がない。大好きな兄貴が俺を騙すなんて事はするわけがない、と――思い直してから薄いピンク色の液体が詰まっているカプセルを取り出すと、そのまま真っ直ぐにレンジの方へと向かって行く。 ――ガチャッ!! ピッ……ピッ……(3分にセットしてっと)―― ――ブーン……ブゥーン…… ――チーン!! 「うわっ……や、やべえ……何か失敗したのか!?」 3分経った後、レンジの扉を再び開けた途端に物凄い量の煙が俺を包み込む。ごほ、ごほと煙に噎せて涙ぐんでいると――、 「う、うわっ……!!?」 びたっ…… と、何かが俺の顔を目掛けて飛び込んでくるのだった。咄嗟に顔目掛けて張り付いてきたそれを剥がすと――そのまま、軽くとはいえ条件反射的に放り投げてしまった。 ――ぼすっ……と何かがベッドの布団の上に落ちる音が聞こえて、恐る恐るそちらへと近づいていく。 「い、痛いのじゃ……痛いんじゃ……新たな旦那さんは随分と野蛮な方じゃのう……」 其処には――見た目は可愛い金髪碧眼のショタッ子、口調は其処ら辺を散歩していそうな爺さんに瓜二つという何とも微妙な手のひらサイズの《elfyroid》が喚いているのだった。

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