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5-3 罪と甘美な花の蜜

 だがマコトは俺を睨み付けると足元に下がり、そして俺の滴を唇で舐めとるとキスをした。 「マコト!」  驚きと焦りで俺は思わず大きな声を上げてしまう。  怯えられる、そう思ったが返ってきたのは気丈な瞳だった。初めて見る、強情な光に俺は彼を分かっていなかったことを知る。  こんな顔もするのだ。マコトは意外と、頑固なのかもしれない。  不慣れな拙い口淫は欲望を吐き出すには弱く、そのくせ欲望は煽る。  小さなマコトの口の中に俺の長大なものが飲み込まれていくその淫靡な光景は俺の欲を過剰に煽る。舌を使ったり、キスをしたり、吸い付いたりしながら手で竿を刺激されれば自然と俺の息も上がっていく。ドクドクと加速する心音は、もう自分ではどうにもならない。 「うっ、げほっ」 「無理をしなくても…」 「俺がしたいんです!」  喉奥を突いて咽せたマコトに声をかけたら、睨み付けられた。そして再び俺のものを飲み込んでいく。  俺も、限界だった。  魔法でかけた戒めを解き、俺は自分で竿を握った。  マコトは驚いた様に俺を見る。それに緩く笑い、俺はほんの少し自分を許した。何よりもう、限界だ。こんなに煽られて、どうして我慢出来る。 「あの!」 「いいから、唇でしてほしい」  自身で握り扱くなんて間抜けな姿だが、なりふりは構わない。マコトは分かってくれて、俺の先端を唇で扱いて舐めてくれる。それだけで俺の体は上り詰めていく。たまらない。 「くっ、はぁ」  自慰で…いや、過去のセックスでもこんなに興奮したことはない。背骨の辺りが重く痺れる。そんな射精感は覚えがない。焼き切れそうだ。 「マコト、出る…離れて…」  最後の理性を絞り出して俺は伝えた。唇を離して欲しい、そう言ったのにマコトはあろう事か俺の高ぶりを喉奥まで導き吸い上げた。  狂おしいほどに熱く気持ちのいい吐精に、俺の腰は浮き上がりそうだった。それを必死に我慢する。この状態で腰を押し込むように振れば、マコトの喉を突いてしまう。  なおも彼の口の中で吐き出しながら、俺は自分の感情に気づいた。  俺は、マコトを愛している。過分な欲望も、そこには確かにあるのだと。

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