運命のオスが俺の奥の方で爆ぜる。 俺の腹は悦びに絶頂を迎え、一滴も漏らすものかと吸い上げる。 それが更なる快感を呼び、また絶頂する。 運命のオスの長い絶頂のうちに、俺は幾度となく絶頂する。 限界まで高められてく身体は、オスの次の絶頂まで、また「俺は強いオスだ」と、教え込まれて覚えていく。 俺の身体は強いオスのメスである事を悦び、運命の絶頂を待ちわびて打ち付けられる運命の腰の動きに合わせて腰が動くようになる。 考えて合わせるわけじゃない。 勝手に合うのだ。 止まらない深い絶頂に上半身は浮き弓形に、腰を運命のオスに擦り付け深く誘い込む。 中はググッと締まって、運命のオスを搾りあげる。 大き過ぎるオスの根元が更に大きく硬く膨らみ、俺の身体から抜け落ちないようにして絶頂を迎える。 子種のあまりの勢いに、俺はまた歓喜の声を上げて絶頂する。 中は「もっともっと」と運命のオスに絡みつき、互いに正気を失っていくのがわかる。 目からは生理的な涙を流し、半開きの唇からは赤い舌が性器を舐めるように、自らの唇を舐め上げ涎を垂らす。 メスの本能は強いオスの全ての精を飲み込み、成らせる事だ。 運命のオスを全て喰い尽くす。 運命は「喰えるなら喰ってみろ」と、腰を振りたくり打ち付ける。 互いに何度も何度も絶頂を繰り返して、息が完全に一つになった瞬間。 ガリリッ！！ 俺の頸に鋭い痛みが走り、儀式が成された。 荒い呼吸が頸に当たっている。 運命は頸を噛むのをやめ、流れる血液を舐め上げる。 徐々に手放していた理性の光が瞳に戻ってくる。 「俺たちは番か？」 「ああ、俺たちは番だ。」 どちらがどちらの台詞を言ったかなんて、どうでもいい。 俺たちは対等な人間で立場だ。 『運命の番』出会う事は幸か不幸か、俺の場合は前者だったようだ。 終わり