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Shocking UMA

※諸注意 本SSは小さい頃の沙南ちゃんが、何故か社長宅に引き取られているパラレルワールドのお話です。 手抜きです。 ライトに書きたいが為に生み出したので、滅茶苦茶に頭が弱いですがご容赦下さい。 ※登場する人間(多分) ・さなちゃん 中身4歳。外見は6歳。お話しはあんまり出来ない。 いつも無二の親友である、小汚いゴマアザラシのぬいぐるみを持っている。好物は動物ビスケット。 ・社長 諸悪の根源。手持ち無沙汰にさなちゃんを虐める最悪な大人。Q.仕事してるの?A.してます。 ・本郷さん 良識。頑張ってさなちゃんを甘やかすのに、社長が台無しにしてくるから殺意が湧いてる。 ▼ともだち さなちゃんはいつもゴマアザラシのぬいぐるみを連れている。 何処にでも引き摺り回すお陰で、すっかり汚くなっている。 洗濯に奪おうものなら、また何処から出してるかも分からない奇怪な鳴き声で抵抗する。 あの小汚いぬいぐるみは同じ惑星から来た唯一のともだちなのだ。 「お前、さすがにちょっと貸しなさい。せめて除菌させろ」 隣の椅子に座らされたものが余りにみずぼらしい。 逆にかわいそうだ。 なのに神崎が手をのばすと、子盗りを見るような目つきをされた。 「分かった新しいの買ってやる、買ってやるから」 また大人は金で解決しようとする。 返事こそしないがことばは分かっていて、幼児は威嚇のうめきを発した。 さなはこの悪い大人がきらいだ。 なんせいっつも虐めてくるからだ(しかも大して意味はない)。 「…そいつ名前なんていうの」 質問を変えてきた。 が、当人はじっとアザラシを見た後、首を振るだけだった。 ともだちはともだちだから名前をつけるものではないし、喋らないから聞いた事もない。 「俺が付けてやるよ…あ、チャーリー、チャーリーは?」 この大人。勝手に名前を付け、しかもそんな適当に思いついた様な。 さながぶるぶると嫌悪感に震えるのも気にしない。 「何だよ良い名前だろ、チャーリーも気に入ったよな」 自分のともだちなのに。 勝手にチャーリー。混乱とフラストレーションでいっぱいになり、アザラシを放り投げる。 そして今日もこどもは盛大に泣き始めた。 因子はわけが分からず、泣き喚くのをただ傍観していた。 「ただいま」 数分後。混沌へやっと家の良識が帰ってきた。 現場を目の当たりにした彼は先ず元凶をぶん殴り、外へ追いやり、それから子どもに謝って抱き締めた。 転がっていたアザラシを渡され、次第に泣き声が大人しくなる。 かわいそうに。 頻りに背中を撫でて、本郷は些か本意から提案した。 「よし、もう2人で暮らそうか」 ひゅっと泣き止んだかと思えば。 掴んでいたともだちをじいっと見る。それで泣き腫らしたツラを余計ぐしゃぐしゃにして、またもアザラシを床へと落っことした。 「…ごめん間違えた。3人で暮らそうか」 ▼生態系 さなちゃんはお喋りをしない。 話せないわけでもないが、基本じぶんの世界で生きている。 飼…育てている身としては、多少気にはなる。 言葉自体はしっているらしく、絵本は熱心に読んでいる。 「お前それ好きだな」 アザラシの次くらいによく見ているものがあった。 本郷の買い与えた、むしの図鑑を今日も広げていた。 世の中にはアホほど娯楽が溢れているのに。どうしてこどもはこうも、毎日同じものを楽しめるのか。 「漢字読めないだろ」 いつも指で端から端までなぞっては、たまにぬいぐるみを隣に置いてはそいつにも見せびらかしたり、生意気に何か教える素振りをしたり。 1人でいつも遊んで、ちょっと問題かもしれない。 今日は甲虫のページで止まっていた。 かめむしをぐるぐる指で囲んでいる。昆虫は宇宙人だという説もあるから、コンタクトを図っているのか。 ところが珈琲を淹れるべく離れようとして、神崎は予期せぬ事態に固まった。 「かまどうま」 ばっと背後を振り返る。 アザラシと奴しか居ない。 何という事だ。 「…喋った」 廊下に突っ立ち顔色を悪くした。 成長を喜ぶツラでは無かった。むしろ怪奇現象に出会した形相である。 近場に歩み寄り腰を下ろす。 カマドウマに夢中なこどもは、脅威が近付いても紙をなぞっていた。 「…さな、これは?」 ゴミ虫を指す。 しかし違うところでじっとして、もううんともすんとも言わなかった。 「じゃあこれは」 見てるところを指してやる。 じゃまだったのだろう。喋る代わりに、UMAは神崎の手を叩いてきた。 結論から言って、その日も神崎はさなを泣かせた。 ほっぺたを抓って遊んでいたところ、事がバレてもう一人の同居人にシバかれた。 尚、さなが喋ることに関して。 本郷に言わせれば、はじめてでも何でも無いらしい。畢竟するに神崎に用はないし、喋りたくもないらしい。 そりゃそうだ。 当然だと本郷はかわいい子の頭を撫でていたが、極稀に覚えた単語だけは敵に発するようになった。 「ごみむし」 つづかない

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