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第4話

高校三年の夏。 年の離れた姉が結婚して家を出て行くことになった。 出て行くついでに荷物を整理するといって大掃除をした際、 段ボールに、もういらないものをつめたらしく、 忙しそうに嫁いでいってしまった姉の代わりに段ボールの中の処分を頼まれたのが俺だった。 だいたい、大学受験前の勝負の夏に高校三年に掃除を頼むなんておかしいわ、 なんてぶつぶつと文句を漏らしながらも段ボールの中身を分別していると大きめのケースに詰め込まれた大量のCDを見つけた。 年も離れていたこともあって姉がどんな音楽を聴くのか、単純に興味があった。 だから段ボールの中のケースだけは捨てずに自分の部屋に持っていったのだ。 それが俺と声優との出会いのきっかけ。 今から十年ほど前の話になる。

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