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ラストタイム・ラバーズ 02

***  四日ぶりに二人きりになれたのが嬉しくて、玄関に入るなり抱きついたのが間違いだった。 シブタニの背中に顔を押し付け、めいっぱい香りを吸い込むと、振り向いた彼に抱き返され、あろうことか立ったまま口づけられた。  驚いて距離を取ろうとしたが、シブタニは舌を絡め、深いキスで僕の抵抗を封じる。 「んっ、ふあっ……シブタニ……っ」 「ん? ……腰抜けちゃった?」 「うう……ごめんなさい……」 「いいよ。キスで気持ちよくなってくれたんだよね」  彼の形の良い唇に至近距離で囁かれると、途端に腰から下が痺れ、まともに立っていられなくなる。 崩れ落ちそうな腰を抱き止められ、そのまま横抱きにして寝室へと運ばれた。  シブタニの助手としてLLに所属している僕は、本来は研究所の所有物であり、施設から抜け出すことは許されない。  しかし、イマジネ―ションを刺激するために本物のラバ―ズを側に置いておきたい……なんて理由をつけ、シブタニは時間のある日やオフの前日になると、こうして部屋に招いてくれる。 今日は前者だ。

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